たかがチラシ、されどチラシ。
同梱したチラシで売上が飛躍的に伸びた事例が増えています。
通販において同梱物は非常に重要です。
しかし、「なぜ」重要なのかを理解できている方は少ないのではないでしょうか。
今回は「なぜECにおいて同梱物が大事なのか?」について詳しく解説していきます!
とりあえず入れているそのチラシ・・・とは別のチラシを同梱してLTVをアップさせてみませんか?
前回の記事はこちらから
なぜECにおいて同梱物が大事なのか?
対面接客できないEC通販の「コミュニケーションツール」
同梱物は購入者とのコミュニケーションを図る手段の一つです。
EC運営者に代わって購入者へ商品の効果を説明したり、商品の使い方をレクチャーしたりといった、対面接客できないEC通販では強力な接客ツールになります。
コンバージョン率が高い優秀な「広告ツール」
忘れてはいけない重要なポイントとして、同梱物は「開封率が限りなく100%に近い」ことが挙げられます。
EC通販のメルマガやDMの開封率は2%程度と非常に低いことはご存知でしょうか。比べて、ほぼ100%開封してもらえる「同梱物」は、単なるコミュニケーションツールではなく優秀な広告ツールとも言えます。
近年、Web広告、特にSNS広告の登場により顧客との接点が増えたとはいえ、EC運営者が実際に購入してほしいユーザーに確実に届いているかは不明です。
その点同梱物であれば、すでに商品を買ってくれている=商品に興味があるユーザーへのアプローチになるため、他の広告媒体に比べコンバージョン率が高くなるのは明らかです。
単品通販には欠かせない「LTV向上施策ツール」
メリットだらけの同梱物ですが、さらに単品通販においての同梱物は、LTV向上のために重要な役割を果たします。
こちらについては次章で詳しく解説していきます。
定期通販における同梱物の役割
ここからは、“定期通販”での同梱物の活用方法をご紹介したいと思います。
①定期商品への引き上げ
お試し商品や本品の購入時には、挨拶状などと一緒に定期商品へ引き上げるためのチラシを同梱しましょう。
その際、単に割引オファー付きのチラシを入れるだけでなく「お客様の声」チラシも一緒に入れるのがお勧めです。ECサイトでストレートに伝えられなかった商品の効果を「お客様の声」でご紹介することが可能です。同梱物ならではの施策とも言えるでしょう。同梱物に説得力を持たせて、しっかり定期商品への引き上げを行いましょう。
特に初回購入時の同梱物は最も重要です。
初回購入の商品開封時は、商品への期待が最も高まっているタイミング。
2回目購入への引き上げ率をいかに伸ばすかが、その後の売上やLTV向上に大きく影響します。
②定期商品の解約阻止
一般的に定期商品は3~4回目が一番解約が多いとされています。
解約に繋がる理由は、同梱物をうまく利用して事前に潰しておきたいですね。
同梱物での解約阻止方法は2通りあります。
・解約の可能性が多い回に、解約阻止の同梱物を入れる
・最初から解約阻止の同梱物を”毎回”入れる
定期商品の解約理由No.1「商品が余る」で考えてみると、前者の場合は、3回目で「定期商品はスキップできます」といったチラシを同封することで、解約ではなく1回スキップに留めることができます。
後者の場合は、最初から「商品の使い方」チラシを同封し、1回あたりの正しい使用量を伝えることで、そもそも商品が余る事象を起こりにくくします。
解約を完全に無くすことはできなくても、解約率を抑えることでLTVの低下を防ぐことができます。
同梱物でLTV(顧客生涯価値)を上げる方法
前章で詳しく述べましたが、同梱物を効果的に活用すると定期商品への引き上げ率をアップさせ、逆に解約率は下げることができ、結果としてLTV(顧客生涯価値)の向上に繋がります。
では、どのように同梱するものを変えるとLTVがアップするのか、具体的な方法をご紹介します。
定期の継続回数によって同梱物を変える
定期コースの継続回数によって同梱物を変えるのも有効な方法です。
「定期継続率を伸ばせるか」「解約率を下げられるか」は、同梱物を送るタイミング=継続回数が非常に重要です。
初回購入時には挨拶状と使い方のチラシを同梱する、解約が多い継続3回目には「スキップできます」のチラシを同梱する、10回以上継続していただいている場合にはサプライズプレゼントを同梱するなどがあります。
また、2回目以降は挨拶状を送らないようにして、2回目購入=リピーター様だと認識していることをアピールする方法も有効です。
同梱物は最適なタイミングで同梱することでより高い効果を発揮します。
すでに同梱物施策をやっている方も、ぜひ一度”継続回数に応じた”同梱チラシやサンプルを検討してみてください。
優良顧客(ロイヤルカスタマー)への同梱物を変える
売上の8割は2割の優良顧客によるものという話はよく耳にするかと思います。
定期通販で言い換えると「LTVを伸ばす鍵は優良顧客が握っている」と言っても過言ではありません。
優良顧客に対しては”〇〇様、いつもご利用ありがとうございます”とメッセージを添えて特別なプレゼントを同梱したりと、対面同様に特別感のある接客を心掛けましょう。誕生月にはプレゼントを同梱するなども有効です。
購入手段によって同梱物を変える
ECサイトから購入いただいたお客様と、FAX・お電話で購入いただいたお客様への同梱物も変えてみましょう。
初回のお試し商品から定期コースへの引き上げを例に挙げると、
・ECサイトから購入:QRコード付きの定期コース申し込みチラシを同梱
・電話やFAXなどオフライン経由で購入:定期コース申し込みの専用はがきを同梱
といったように、購入経路によって同梱物を変えるべきです。
これが例えば、FAXで注文した高齢のお客様にQRコード付きのチラシを同梱してしまっては、注文方法が分からず購入を断念することになり、せっかくの定期コースへ引き上げるチャンスを逃してしまいます。
それぞれに適した注文方法を案内し、できるだけ機会損失を防ぎましょう。
どちらも同梱すればいいのでは?と思われるかもしれませんが、同梱物を入れすぎると逆に見てもらえなくなります。出来る限り必要なものだけを同梱する工夫をしましょう。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。
説明が重複する箇所も多々あったかと思いますが、
ECにおいての同梱物の重要性と、定期通販で効果的な同梱物施策がお分かりいただけたら幸いです。
次回は「同梱物施策を行う際の注意点」ついて解説します。
田口 涼子
2012年入社。ネットショップの販売支援業務を行う。
その後「楽楽リピート」の開発に携わり、現在はマーケティングを担当。
情報を素早く・分かりやすく届けることを心掛ける。
趣味はカロリー計算、特技は減塩料理