BtoCの市場規模は年々拡大傾向にあります。その一方で価格競争やCPAの高騰などに悩まされている事業者や担当者は多いのではないでしょうか。
このような状況を改善するべく、企業は自社ブランドの確立を目指し、自社商品を用いてファン獲得などに奮闘する中で、注目を集めている販売手法が定期通販です。
この記事では、総合通販と比較しながら定期通販のメリットなどを解説していきます。
1.定期通販とは?
定期通販とは、ある商品を一定のサイクルで継続的に購入してもらう手法です。
日常使いできる商品で、次の購入のタイミングなどもわかりやすい商品が定期通販に向いているといえるでしょう。
例えば、健康食品や化粧品などの定期的に補充が必要な商品や日常使いするものが定期商材としてよく扱われています。
2.総合通販との違い
2-1.総合通販
総合通販では、アパレル、化粧品、家電など、あらゆるジャンルの商品を幅広く提供しており、顧客は豊富な品揃えの中から注文することが可能です。
一方で、顧客は他店と比較検討しながら購買を行うため、価格競争が発生しやすい傾向にあります。
その背景としては、仕入れ商品を多く扱っていることがあげられます。
例えば、立ち上げ段階でよく行われる施策では、既に知名度のある人気商品を仕入れそれを販売し顧客の流入源とすることで、広告費を押さえながらも徐々に自社の認知度を上げていくことができます。
そこで獲得できた顧客に対して、さらに利益率のある商品を紹介するなどといった方法があり、この段階での施策がうまくいかなかった場合に、常に新規顧客の獲得に追われたり、価格競争などに巻き込まれていくという傾向にあるでしょう。
2-2.定期通販
定期通販では、他のお店では購入できないようなオリジナルの商品を扱うことが多く、自社ブランドが確立しやすい傾向にあります。
また、価格競争に巻き込まれることも少なく、定期的に継続して売り上げの予測が立てられるため、安定化しやすくなるでしょう。
一方で、立ち上げ段階での集客が難しい場合もありますが、総合通販とくらべ商品数は少ないので広告費を抑えることができるでしょう。
3.定期通販のメリット
3-1.収益の安定化
定期通販では顧客が定期的に商品を購入するため、売り上げが一定の安定した収益源となります。
また、顧客が毎月または一定期間ごとに商品を購入することで、収益の予測が比較的容易になります。
3-2.顧客データの活用
顧客の継続的なデータを分析することで、顧客一人ひとりの好みに合わせた提案をすることができます。
また、より必要とされる製品の開発のヒントにもなるでしょう。
3-3.顧客ロイヤルティの向上
分析の活用に加え、特典や割引を受けられる会員制度を利用することで、リピート率を向上させ、顧客満足度を高めることができ、ブランドに対する愛着やロイヤルティが高まります。
これらは、顧客の長期的な購買継続を促進し、競合他社への顧客離れを防ぐことも可能です。
3-4.在庫管理の効率化
定期購入では、商品の需要が定期的かつ予測可能であるため、在庫管理が効率化できます。
適切な在庫レベルを維持することで、在庫過剰や在庫不足のリスクを最小限に抑えることができます。
4.カートシステムの種類
カートシステムの選定は、定期通販を行う上で重要な要素です。
その種類は「フルスクラッチ」「パッケージ」「オープンソース」「ASP」の4つに分かれており、それぞれの特徴について説明していきます。
4-1.フルスクラッチ
フルスクラッチとは、ソフトウェアやシステムを完全にゼロから開発することを指します。
つまり、一から自社で開発することができるので、企業が独自の要件やビジネスプロセスに合わせてシステムを構築できるのが特徴です。
一方で、全てを自社で開発するため、開発コストが高くなります。
4-2.パッケージ
パッケージとは、ある特定の機能や機能セットを提供するソフトウェアのことを指します。
一般的な通販機能や決済処理、在庫管理など、必要な機能がほぼ提供されているため、比較的短期間でシステムを導入することができ、システムの開発や導入にかかる時間とコストを削減することができます。
一方で、サーバーの構築等のインフラ面は自社で用意が必要なケースや、バージョンアップや独自機能のカスタマイズ等に細々した手間をかけ続けることが必要になります。そのため、フルスクラッチに比べてコストは抑えられますが、それでも相応の手間とコストが発生することに留意が必要です。
4-3.オープンソース
オープンソースとは、ソフトウェアのソースコードが一般に公開され、誰でも使用できるライセンス形態を指します。
オープンソースソフトウェアを利用することで、ソフトウェアのカスタマイズや拡張が比較的容易に行えます。また、コミュニティによって開発・メンテナンスされているため、セキュリティの向上やバグ修正などが迅速に行われることが特徴ですが、細かなサポート面までは十分でない可能性があります。
4-4.ASP
ASPとは、アプリケーションサービスプロバイダーの略で、インターネットを通じてソフトウェアやアプリケーションを提供するサービスのことを指します。
通販システムにおいて、ASPモデルを利用すると、インターネット経由で提供されるサービスを利用することができます。
通常、月額や利用料金などで利用料金が発生しますが、システムの導入や保守にかかる初期コストやリスクを軽減することができます。
5.まとめ
このように、様々な種類がある中で自社に合ったカートシステムを選定するのは容易ではありません。
- 自社の規模感に合っているか
- デザインのカスタマイズ性
- サポート体制
- 費用
- 他サービスとの連携
など、それぞれの視点で自社に合ったカートを選定しましょう。
その中でも、新規事業の立ち上げや定期通販システムの導入が初めての事業者で、「社内にあまりノウハウがない」「コストを抑えてなるべく早く導入したい」といった場合は、「ASP」のシステムを最初に導入することがおすすめです。
基本的な機能は予め揃っており、手軽にすぐ始めることができますし、比較的安価で利用することが可能です。
楽楽リピートは、ASP型の定期通販特化型カートシステムです
約50店舗の自社ECサイト運営ノウハウと、700社以上のD2C事業者の声を落とし込んだカートシステムです。定期通販に必要なものは予め揃っており、顧客ロイヤリティを高めるための機能なども充実しているのが特徴です。
詳細などお気軽にお問い合わせください。